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久しぶりに、シズル撮影などした。 この頃はベンリで、そんなにハイスピードな撮影が必要ない場合、 HDで確認しながら何度でもトライできる。もちろん、そういうわけで 宙を舞う中華鍋のエビとか、油をはじかせながらフライパンで踊る ベーコンなーんてのは無理だもんで、つまり50Pまで。 だから、家庭料理のアップ、なんてのにはいい。 でもって、6品目撮った。おにぎりも撮った。 家庭料理は個々の考えが、かなりからむ。 だから、クッキングスタイリストがコーディネイトしていても、ついつい いろんな人の意見が入り込んでくる。 それで、カメラの周りは人だかりになる。 面白いものだ。 目玉焼きは人間と違い文句は言わない。代えも効く。 「もっと油が多い方が美味しそうじゃない?」誰かが言う。 「あんまり油多いと、現代的じゃないよな」また誰かが言う。 「ごげめ、あったほうが良くない?」「いやいや、正統なものは こげめはご法度だよ」「でもこれ見せるのはフツーの家庭なわけだし」 「ハムのカタチがイマイチかな・・」「いや、少しちじれたりしてるのリアルでしょ」 「最初、フタしたほうが黄身の表面がうっすら白くなって旨そうだね」 「えっ?黄身の色は鮮やかに出したいって言ってなかったですか?」 「はじめからはフタしないよ、うちじゃ」「それはあんたんちのハナシでしょ」 喧々諤々口角泡飛ばしあい目玉焼きひとつで夜が更けてゆく。 面白い現象。自然とそうなる。そしてみんなで出口を捜してゆく・・。 そのために、クッキングスタイリストは存在していると言っていい。 最後の審判はそこだ! 「これは、結局のところ家庭的に、あっおいしそ!ってあたりを狙いましょう!」 「OK!」 そうだ。その通り。それで10数テイクののちOKカットが決まった。 パチパチパチパチ。それで夕食はお弁当に目玉焼きがたくさんついた。 ・ ・ 村上春樹さんは、「髭剃りにも歯磨きにも、ひとりひとりの哲学がある」 と言った。 確かにそのとおり。 そして、人はヒソカに そのことを他人に伝えたいと思っているのじゃないだろうか。 常日頃、そう思っているのではないだろうか。 ひょっとしたら、撮影という行為をめぐるお仕事をしている皆さんは、 その欲求がささやかながら満たされる、幸せなヒトビトなのかもしれません。 僕も含めてね。 そりゃそうだよな。タレントを撮ったあとだし。タメが効いてる。 タレントとは哲学しているヒマないもんな、撮影って。 「はいっ。どんどん行こう!」って僕は掛け声かけていきます、タレントの場合。 でもってさ、目玉焼きの場合、どんどん行こうよって言ってもさ、 目玉焼きに耳ないから。それで振り返ると 「待ってカントク」って。 「油がもう少しあってもええんちゃう?」おっと! その目は哲学者の眼差し。デカルトかカントかニーチェかサルトルか。 でも、油多いとこの頃的じゃないんじゃないかとカントクは答えるや 「なるほどっ」と、いつの間にかそのとなりにカントクならぬカントが笑顔で 「で、まぁ、もうちょっと焦げ目があってもいいんじゃないか諸君!」 でねでね。 まぁ、楽しいわけね。そういう行為はさ。哲学タイムのヨーイ・スタート! 僕はもう、タレントの同録関係ないから、ビーチボーイズの「ペット・サウンズ」とか CDプレイヤーでかけちゃう。246のスタジオさんから借りてさ。 こういう時は「ペット・サウンズ」がいいんですよ。なんでかわかんないけどいい。 ちなみに、ブライアン・ウィルソンはこのアルバムの楽曲と演奏の殆どを 他のメンバーの休暇中に、一人で作っちゃったそうだ。 すごい人だ。 きっと一人、スタジオのミニキッチンで、時々目玉焼きなんか焼いて、 トーストにコーヒーで、あの傑作を創っちゃったんだと思う。 その時ブライアン・ウィルソンは、きっと幸せだったはずだ。 エクスフレア www.exflare.com こちらのブログもご覧ください。西荻路地裏通信 ![]() ![]() ![]() ▲
by fujita929
| 2008-11-30 17:00
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東宝試写室にて「ハッピーフライト」という映画を観て、 そのあとZeppTokyoで「髭&フジファブリック」のライブを 聴いて、その数日後とある華道家の実演講座を撮影した。 ハッピーフライトは旅客機をめぐる、その安全な運航のために働く 様々な人々へスポットを向けたテンポのよい娯楽劇映画。 矢口脚本がさえていて1時間40分は、あっという間のフライトです。 髭は今一番にお気に入りの、 マニアックにうるさいポップロックバンド。 華道家は、野の枯れ花を花器にあしらう道の人。 偶然だけれど、このみっつは、ひとつの観念で共通するものがあって それは「死」というものでした。 ヒコーキを守る、乗客を安全かつ快適に輸送するという物事は、 言わずもがな、誰も敢えては口にしない「死」とのコントラストに よって、そのストーリーにリアリティが生まれる。 髭はロックにとっての「死」が少し匂う。 昔よく言った感じで表すと、ビートルズというよりはストーンズ、 ドアーズとかTレックス、ピストルズという系譜につながっている。 僕にはなぜか、その音の陰にブライアンが見える。 ブライアンて、ブライアン・ウィルソンじゃないよ。セッツァーでもイーノでも アダムスでもなく、もちろんブライアン・ジョーンズ。褒めすぎかな。 華道家は枯れ睡蓮を一輪、室町の花器に挿しては直し、挿しては直し。 そこに霧を吹き付ける様をファインダーごしに見た時、「死に化粧」という 言葉が自然と脳裏をよぎる・・。 この頃そういう見方を、ついついしている自分がいる。 ・・でさ。 撮影を終えて車に乗ったらアーレー!??エンジンかかんない。 「カル・・カル・・カル」 ここんとこ、ヤバイとは思ってた。 仕方なくカワグチの車からジャンプしてもらって、なんとかエンジンかけて そのままガソリンスタンドへ直行っす。 「バッテリィ死す」 いいオチです。 そういう間抜けな、生きているブザマさに、どこか救われる9800円トホホ・・。 エクスフレア www.exflare.com こちらのブログもご覧ください。西荻路地裏通信 ![]() ![]() ![]() ▲
by fujita929
| 2008-11-17 08:32
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ランチ・フィルムはなんとか撮り終えて、11月。 大変でした。スタッフの皆さんお疲れ様でした。 本当に本当にありがとうございました。 撮影はもうなにもかも、つまり気力体力ともぎりぎりで、 良かったか悪かったかも冷静になって考えてみると 実は定かでなく、でも、とにかく「撮り終えてしまう」ということの ためにその日1日を使い切った気がしました。 ランチ・フィルムが最後には夜食フィルムなんてことにならないよう、 明るいうちには撮リ切ったのです。まぁ、ライトとかないからね。 そして終わってしまうと、これは当然なのですが、 本当にそこには何も無くなってしまう。 否応なしってかんじ。 CMもそうですね。 終わればセットなんてどんどん壊してゆく。あっという間に そこはただの野原に戻り、ただのがらんとしたスタジオに帰ってゆく。 ・ ・ 急にそこにあったものがなくなってしまう、という出来事に 興味を抱かないわけにはいかない。 でまぁよくあるのが、 近所を歩いていて、ある日いきなりそこにあったはずのお店や家が なくなっているというケースです。 そのセットはストーリーが終了した、という証拠になってしまう。 それも、その物語はつい今しがたまで、自分の中ではごく自然に 続いていたもの。それが急に目の前の画面でエンドマークを打たれる。 エンドマークならまだしも、さっと暗転して、 ロールクレジットが流れ出しちゃう。 そういうことは割りによくある。「えっ?ここで終わっちゃうの?」って やつ。でも、それってきちんとそこで終わるある種の理由に支えられて いるはずで、こっちが勝手にストーリーを安穏と決め込んでいるだけ。 とにかくそこは終わりにしなければならなかった現実があったのです。 ・・・と、それはそうなんだろうけど、 いきなりロールクレジットの流れるままなす術もなく 理由はともあれ「なんだ突然じゃないか!」という手前勝手な感慨から だいたいは次に「どうして?」って考えるんですね。 ・ ・ なぜか季節外れの朝顔が咲いている。 そこは日当たりが良くて 普段よりなんだかさらに明るい視界・・。なぜだろう。と、あたりを見回すと そのわけが分かる。 「あっ、ここにあったはずの家がなくなってる!」 セットのようだな、と思う時、何が現実で何がフィクションなのか わからなくなったりする。 「えっ?あんなお金持ちがいつの間にかビンボーになっちゃってたの? そんなわけないでしょ??」 いやいや、それはもともとセットに暮らしセットに生きた証しなのかも。 そう考えれば、フィクションの中にずーっと生きられるということは、 幸せ。 疲れたけど、ランチ・フィルムの1日は幸福なフィクションのひと時でした。 エクスフレア www.exflare.com こちらのブログもご覧ください。西荻路地裏通信 ![]() ![]() ![]() ▲
by fujita929
| 2008-11-06 18:56
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