by fujita929
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ホント久しぶりに、
さてその後その企画に取り組んで行くわけですが こう見えて藤田毒野はこれまで長いことそういう考えごと人生を 過ごしてきたことを改めて思い出すこととなりました。 わかりますかね。 この考えごと人生。 解る人にはわかると思う。 考え出すと脳の奴いつも考えているんです。僕の意思とは別なんですね。 アジゴのやつは頭だけ食ってハリにはかからない。 脳の奴は勝手に考え出している。意外と言うこと聞かないやつらに 僕は囲まれ始めました。 それでも釣り人はあれこれ工夫をして その手強い相手をしとめてゆく、といったところが、まぁ 釣りの面白さではあります。 でもこと仕事となりますと、相手もアジゴみたいに 一対一ってわけでもないので、その分いろいろとあれやこれや 多角度に都合を合わせていろいろ調整しつつ... と、脳は「ああ、そういうことか。またそういうことなわけだなやれやれ」 と昔とった杵柄的に作動し始める。すると勝手に考え始めているんですよ。 こりゃ疲れるわけです。 大脳ってのは調べてみるとこの場合おもに大脳新皮質のことで 脳的進化の歴史ではあとで急に発達した部分のよう。古いところでは脳幹であったり 運動を司る小脳であったりといろいろ官庁各省仕事が違う。 この企画案件の場合はほとんど藤田毒野の考えごとエリアですので 新皮質ばっかりのお勤めです。その新皮質くんにはかつてワーカホリックなまでに 働き方苦行をさせてた。 今から思えばそれはしかたなかったんですけど(それしか方方がないからね広告は) あんまり脳的にも、および身体的にもいいことではないかもしれません。 区切りが着けにくい。考え始めると朝から晩まで、時によっては眠っている間も そのイメージをこねくり回す。 それでいいものが生まれるのかというとそうでもないのですけど、 どういうわけかその過程を踏んでからあるとき急に そう、それは視界が開けるようにアイデア(表明したいこと)が形となって ぱっと脳に現れるんです。本当なんです。 稚拙ながら37年そうやってきてるみたい。 お昼までに釣りバリにかけることらいができたのはアジゴ8匹ほどでした。 それでもなんかぐったり疲れた。 あっと思う。 もう脳はなんとなく考え始めているのです。 こういうのパブロフのなんとかみたいで、 僕の脳は勝手に作動をするのかな? 交感神経が戦闘態勢に入らせるってよくいいますよね。 俄かに僕の新皮質ではそういう状況になり始めているのかもしれない そんな予感がしました。 これをPCで打っていて戦闘態勢が はじめ「銭湯態勢」と出た。もうほんとよれよれPCはオレ自身か。 でも待てよ...どう考えたってアジゴ対決は 銭湯対決な方だ。おいおい新皮質よ、そんなに先走るでない。 まだその仕事が本当に発注されるかどうかもわからんでねえの。 逃げおおせたサバゴは水面をすいすい泳いで帰りました。 その数日後。 藤田毒野は32年前に亡くなった親友の墓参りに出かけ すっかり勝手に作動する新皮質にはほとほと手を焼いていました。 思えば彼が部屋で急逝した時も 僕はとあるTVCMの企画に取り組んでいました。 来る日も来る日も考えていた。考えながら友人宅を尋ねそこで友人の異変に気づきました。 あれからもう32年です。 「フジタまだそんなことやってんの?」 墓の下から声がします。 「いや。オレじゃないよ。これが勝手に考えている」 「じゃあそいつに任せておけば?」 「そうするとオレの身体がぼろぼろだ。そっちに行くことになる」 「じゃあ銭湯態勢だろ」 「そうだ。それしかないのは解っているのだ」 働く、というのはつくづく矛盾とのお付き合いです。 それももうそろそろおしまいに近づいているから まぁそれもあってチームのみんなには会いたいわけです。 それで、会って仕事しないわけにもいかないでしょ? それで、交感神経の奴には銭湯を持って対処する。 これだ! これしかないだろうな、うん! 次回をお楽しみに、オレ。
by fujita929
| 2019-06-30 12:51
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