by fujita929
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英語では フローズンショルダー と言うのだそうです。 50肩は世界を駆け巡る 国際的なものみたい。 ついこのあいだ 外国のジィさんが来て調子こいてたら 急に腹を壊して、何にもしないで 帰っちゃったけど ああいうのを日本では 「年寄りの冷や水」って言う。 江戸の昔は長寿肩といったそうで、 つまり長生きした老人の入り口ってこと。 でも、そんな呑気なものではないこの日常を しみじみ記録しておこうと思います。 冷や水期入門篇。冷や水どころか氷水期だこの痛み。 「何回もやるんだから。医者は無駄。僕は3回ぐらいやってますよ」 ライブカフェ「アゲイン」のマスター石川さんは 僕毒野藤田がリハ中でマイクチェックしている時、さらりとそう言いました。 「やっぱり医者は意味ないですか」 「ないない。自分で馴れるしかない」 「直ってもまたなる?」 「なるなる」 5月10日のライブは、後半戦の曲数を減らしました。 実は身体が持たなかったからです。 キビシィロックナンバーは3曲割愛。すいません。 で、終わって帰り道、新宿駅でギターバッグのストラップが いきなりブチって切れた。 その時はまだそんなに肩も腕も痛くはなかったんです。 50肩ってめんどうくさいなーぐらいに思っていた。 いくらなんでもそろそろ終わるんだろうぐらいに... 今思えば、そのブチっ、が本当の始まりでした。 長年のなんとかがこうしたんだろうけど とにかくこの二ヶ月、凝り痛い。 なってみると、こんなにも辛いものか、と正直に思います。 もうかれこれ8ヶ月ぐらいになる。 痛みは半年後成長するそうだが本当だった。 成長っていうところが、とっても心根暗い。 でも実際がそうでした。 右腕のとある角度は激痛が走り 一日中、それこそ呼吸のたびに疼痛がすることもあれば それは消えて、背中、肩甲骨の一点がしこる。 この日本語のシコルという言葉は情けなくなるぐらいにぴったり来る。 しこって、夜、床に入るとやがて痛む。 寝返りが打ちづらく、夜中に何度も目が覚める。 昼は昼で凝り痛いことが多く、 痛みというのは身体に緊張を与えているため疲れやすい。 仕事は出来ない。 すぐに横になる。 冷房はご法度。 ストレッチして、あえて動かし、風呂に入る。 湿布したところで一時しのぎ。腕の湿布が効いていると 背中が痛み出し、背中に貼ると翌日腕がうめきだす。 こんなことがライブの後から2ヶ月以上続きました。 今もそう。 一時はこれに軽い右ぎっくり腰も絡んだ。 そうなると、本当にこうして書き付けるのも嫌になるほど 情けなく無為な日々を送るしかないのです。 幸い今回のは軽くて、ぎくった翌日翌々日は全く椅子に座らない 暮らしによりなだめた。ぎっくりにとって椅子こそは大敵。 立ってるか床に寝る。だから書き物やPCはできない。 ぎっくりをなだめると、肩がうめきだして 頭はぼんやりした。痛みでぼんやりしちゃう。 そうそう、僕はぼんやりしている。 使わなくなったフィルムカメラのレンズを仕舞った。 まるで自分を仕舞うみたいだった。 「うーーん...書けない!」 高校の演劇部でシナリオ担当のうちのムスメは おでこにニキビを浮かび上がらせて、そうわめいた。 顧問から受けた改稿指示に難航している。 寝室でも僕の部屋でも台本と格闘をする。 おまけに期末考査も重なっていました。 「書き出せない!書き出せない!」 何を書いているのかは知りませんし、おやじには 絶対観に来てほしくないそうですから、あえて関わりはしないのだけど まるで過日の自分を見るよう。 時代は過ぎ行くのだな、と思います。 「おい。ちょっと背中押してくれよ」 「このへん?」 「そこ、もちょっと右...もっと押して...」 のた打ち回っても肩も凝らないムスメは、指圧が下手です。 自分が凝らない人は人にマッサージが出来ない。 「そうそう。そこの一点でいい。押せ押せ」 「こう?」 「そうそう」 しばらく下手くそなマッサージに関わっているのです。 悲しいことに、そんなツボなど全く当てることのないニキビ作家の マッサージでも、この50肩の背中には効くのです。 そのぐらい、誰でもいいからこのシコリを押してほしい。 「やってると上手くなってゆくんだな」 「そう?」 「うん。上手くなってるよ」 そう言うと、ムスメはほんのちょっぴりだけど うれしそうな顔をしました。 そんな身体を引きずるようにして、 2年ぶりに映像作品集の作り直しをしました。 保存してあるテープメディアの仕事群を とりあえずHDD(ハードディスク)に変換して 取り込みなおす目的もありました。 使わなくなったカメラレンズのように 書棚には様々なテープ類が並んでいました。 デジタルベータカム、D-1、D-2、 ベータカムSPもありました。 震災の時全くの品薄になったHDCAM-SRだけそのままにして あとの中身はハードディスクに丸々取り込みました。 つまりはパソコンで見られるようにするため。 「D-1D-2に至っては、今のデッキのヘッドが壊れたらもう見ることはできません」 どこのポストプロさんもそう言います。 つまり、テープメディアは見られなくなる日が来るというのです。 そのことは、フィルムが進化しテープへと徐々に変換されて そのクオリティを向上させた歴史とは全くちがって、 ただただ唐突です。四半世紀かかったことが、この2,3年で 「見られなくなる」そうで... 震災の直後、 HDCAMSRがどこにもない!!って 業界中がわめいた日々を覚えています。 あれからたった3年。 世間は暗いニュースに事欠かず僕は痛みでぼんやり。 もう何年も前、VHSやSVHS、Uマチック(4分の3)なんかを ダンボールに詰めて物置に収納しました。そんなものを開けることも なく時間は過ぎました。 そんなことをしながらも ひとつ、小さいSONYのブラウン管テレビだけは部屋にあるのです。 その理由は簡単で、やっぱり今のシステムより目に優しい。 ただ、もう殆どのものはPCで見て、 DVDですらデッキにかけない暮らしになって、 この肩はすっかり凍結された ...ということの次第です。 今年は夏が涼しくて、それだけが救いです。 僕は「書けない書けない」と転がりまわるムスメの横で 時々自分の背中をさすりながら、 かみさんが読み終わった香山リカの本を読んでいる。 僕はフィルムレンズの気持ちでいる。 一日が痛みで疲れて何も成しえない。主夫は家事が精一杯。 主夫実録老人入門篇は楽しくない。 50肩って辛い。 こんなに長く、イタ苦しく、こんなにやり場もないのです。 「でもある日突然すっと治りますよ。あれっ?ってかんじ」 石川さんはそうも言った。 本当だろうか?? 50肩なんて物語にもなりえない。 その陳腐さと、意外に深刻な痛さと、 そう、思い返す人生無理の数々。 ムスメには話す気もないのです。 ムクゲ咲く夏の古径はぼんやりとレンズボケ足にじむ記憶か西荻路地裏通信
by fujita929
| 2014-07-18 17:34
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Comments(1)
Commented
by
きょうこ
at 2014-07-28 17:20
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ブログにコメント書くの初めてです。
実はここ最近家族のこととかでずっと辛い思いをしてました。 でもこちらのブログに巡り合えて、共感する所もあったりして「救われた」気持ちになれました。勝手にこんなこと言われても困っちゃいますよね?ごめんなさい 是非この素敵なブログの管理人さんと仲良くしていただきたいなぁって… これ私のです↓ xxvcocovxx@ezweb.ne.jp 熱い日が続いてます。お身体ご自愛ください。
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